イギリス・レスターに移住して約9年。3歳の娘の子育てにドタバタと奮闘しながらも、1日4時間だけ自分の強みと好きな仕事に集中する「好き4」というライフスタイルを実践しています。井元りゅうたろうです。
「自分の伝えたいことの熱量や知識は豊富なのに、なぜか周りの人に上手く伝わらない……」と、発信で息切れしてしまっていませんか?
あなたが動けないのも、伝わらないのも、意志が弱いからではありません。あなたの脳の特性(OS)に合った表現方法と、ビジネスの仕組みがないからです。
でも、安心してください。
今回は、抽象度が高くマニアックな探求心を持つ受講生の河野若菜さんが、わずか1ヶ月のコンサルティングで自身のセッションを商品化し、AIを活用して「伝わる言葉」への翻訳に成功したリアルな軌跡をお届けします。
1. 抽象度が高くマニアックな探求者が陥る「ハイコンテクストの罠」
若菜さんは、コンテンツのネタも豊富で、非常に高い熱量を持っていました。しかし、ひとつの課題を抱えていました。
それは、「エネルギーの投下先(誰に、何を、どうやって届けるか)」が整理しきれていないことでした。
若菜さんは抽象度が高く、ハイコンテクストな文脈を好む傾向があります。また、物さを解像度高く、マニアックに探求するのが大好きな特性を持っていました。そのため、伝えたい情報のボリュームが非常に多くなりがちでした。
その結果、文脈を汲み取る力が低めの人には「何を言っているか伝わらない」という現象が起きてしまっていたのです。
自分では当たり前のように理解している本質的な話が、相手には難しすぎて届かない。この「伝わらないフラストレーション」は、知的好奇心が旺盛な探求者ほど陥りやすい罠なのです。
2. AIによる「苦手な翻訳作業の外部化」と「フリースタイルからの脱却」
この課題を解決するために、僕たちは2つの具体的なアプローチをとりました。
ひとつ目は、AIの効果的な活用を通じた苦手作業の外部化です。
それまでのAI活用とは飛躍的に進化した、具体的なプロンプトの使い方を学んでいただきました。かつて 魔法のランプの使い方 でも紹介したように、AIは指示次第で最高の翻訳機になります。AIマーケティングの視点に基づき、自分の伝えたい本質や熱量を変えずに、ターゲットに響くわかりやすいブログ記事へと「翻訳」する技術を習得したのです。これによって、言語化の苦手な部分をスムーズに外部化できるようになりました。若菜さんは「結論、AIは Claudeだけでいい」という境地も、身をもって体験されています。
ふたつ目は、これまで感覚的(フリースタイル)に行っていたセッションの商品化です。
セッションの内容を構造化して体系化することで、ターゲット層に向けて分かりやすく公開できるようにしました。バックエンドの商品設計は初めての経験だったため、対価の妥当性や、類似商品との比較による商品価値の説明など、ビジネスを形にするための基本的な考え方をしっかりと習得されました。
さらに、「beingの重要性」という軸で全体をパッケージ化し、認知から集客にいたる一連の動線をきれいに構築・実装していきました。
3. 不安ではなく、好奇心で動く成熟層へのアプローチ
ビジネスの土台となる「ペルソナ(誰をお客さんにするか)」の設定にも、大きなブレイクスルーがありました。
若菜さんには、「困っている人を救済するようなビジネスは古いからやりたくない」という強い信念(ビリーフ)がありました。
そこで僕は、危機感や不安を煽る(ノルアドレナリン刺激)ようなマーケティングではなく、知的好奇心を刺激する(ドーパミン刺激)アプローチを提案しました。すでに社会的に上手くいっている「成熟層」をペルソナに据える方法です。かつて 完璧主義を手放すコツ で触れたように、不安やブレーキを煽る手法では、本当に引き寄せたい相手には届きません。
この「ドーパミンマーケティング」にトライすることで、若菜さんは自身の価値観に嘘をつくことなく、本当に届けたい相手を設定することができたのです。
また、提案や営業に苦手意識があった部分も、かつて書いた オファーをプレゼント化するマインド を取り入れることで、心理的な罪悪感を減らし、自然に集客動線へ繋げることができるようになりました。
まとめ|主体性を引き出すナッジ技術とこれからの歩み
若菜さんはコンサルティングの中で、「井元さんの最大の価値はコーチング技術と、最短距離の共有にある」と言ってくれました。
よく訓練されたフラットな態度でのコーチングでクライアントを迷子にさせず、一方で研究・実践し尽くした先駆者として、陥りやすい心理状態や試行錯誤の最短ルートを惜しみなく共有する。クライアントが主体性を持って意思決定できるよう、そっと背中を押す「ナッジ技術」を駆使した関わりを信頼していただきました。
自分を無理に変える必要はありません。自分の脳の特性(OS)を理解し、AIという強力な翻訳機を使いこなすことで、ビジネスは自然な形で回り始めます。
若菜さんの泥臭くもリアルな変化のプロセスは、これからのキャリアを自分の手で切り開いていくすべての人にとって、大きな希望になるはずです。
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